一般的な獣医さんの診療日誌 カルテNo. 3 多くの中高齢ネコちゃんの悩み ~慢性腎不全~ ①

どうも!院長です。

今回はほとんどのネコちゃんが年を取ってくると通る道、慢性腎不全についてお話ししたいと思います。

ネコちゃんはワンちゃんと違いほとんどを家の中の限られた環境で生活しています。

そのため根本の体の弱いところなどがない限りはある程度年を取ってくるまで病気をせず元気に過ごす子が多いです。

一般的なネコちゃんの飼い主様は、そんな日々元気いっぱいでマイペースのネコちゃんを何気なく見ているので10才を過ぎてきたぐらいから、少し食欲が落ちてきたり動きが悪くなったり痩せてきたりしてきても

「年を取ってきたから食欲や元気が落ちてきてしまうのはしょうがない」

そう思われている飼い主様も多いのではないでしょうか?

「老衰」

その一言で表現してしまえばその通りです。

しかし徐々に元気食欲がなくなって本来のネコちゃんのマイペースな生活ができなくなっていく姿を見るのは悲しくもあり、さみしくもあると思います。

「慢性腎不全」とは、お年をとってきたことにより腎臓の機能が落ちてきて、本来は腎臓がろ過して尿の中に排泄されるべき体の老廃物や毒素が体内にたまってきてしまう病気です。

その老廃物は体には有害なため、気持ち悪くなって吐き気が出てきたり、食欲元気が徐々に落ちてきたりします。

そして最終的には腎臓の機能が完全になくなってしまい、死に至ります。

ほとんどのネコちゃんがお年をとってくると、最終的にはこの「慢性腎不全」になっていきます。

「慢性腎不全」を発症したネコちゃんを若いころの状態にまで戻すことはできないのですが、適切に治療をとってあげて弱った腎臓の機能を補助してあげればネコちゃんのマイペースな生活をある程度快適な状態に保つことは可能です。

今回は私が実際経験したある慢性腎不全のネコちゃんのお話をもとに、どのようにネコちゃんの様子が変化していくかを皆様にわかってもらえるようにお話ししていきたいと思います。


今回のエピソードは血液データの変動を理解してもらえるとより状況がわかっていただけると思うので初めに簡単な血液データの項目を説明したいと思います。

・ヘマトクリット値(HCT)
 貧血・脱水の指標

・血液尿素窒素(BUN)
 血液中の窒素性老廃物。
 おおざっぱな表現をすると
  「タンパク質の使われた後の残りカス」。
 主に腎臓の機能が悪化すると上昇してきます。

・クレアチニン(Cre)
 筋肉中の物質から出る老廃物。
 BUNよりもより正確に腎機能の状態を表す。
 腎機能悪化により上昇します。

・リン(P)
 腎機能の指標。
 腎不全がかなり進行してくると上昇してきます。

※他にもいろいろ重要な項目はありますが、今回の話を分かりやすくするために最低限理解してほしい項目だけをピックアップしてあります。


それでは次回より慢性腎不全のエピソードをお話ししていきたいと思います。


つづく







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