院長のつぶやき82 「がん」と向き合うために知っておくべきこと ⑤

前回の続きです!

それでは今回は「放射線療法」についてお話ししたいと思います。



<放射線療法>

利点
・局所の治療のため全身への負担が少ない。
・痛みが少ない。
・身体機能を保つことができる。
・外科、抗がん剤で相乗効果が期待できる。
・他の治療で治療が困難な場所でも行うことが可能な場合がある。

欠点
・局所の治療なため、全身への治療はできない。
・あくまで緩和治療なため、がんを完全に治すことはできない。
・放射線による障害が出る可能性がある。
・治療のたびに麻酔が必要。
・治療を行える場所が限られている。


放射線療法の一番の利点は局所に対して非常に有効な効果が期待できることです。
外科手術を行いづらいところにできた「がん」(鼻の中、脳の中、骨盤の中など)にこの放射線療法を行うことができれば「がん」の縮小が期待できます。

また前回の外科療法のところでお話しした足やアゴにできてしまった「がん」に関しても外科手術を行うことなく、「がん」を抑え込むことが可能です。

しかし放射線療法はあくまでも局所療法なので、全身に何カ所もできている「がん」には不向きですし、また方法にもよりますが、短期間に何回も麻酔をかける必要があります。

また放射線療法はあくまでも緩和治療なため、外科療法と異なり「がん」を完全に治す治療ではありません。
そのため時間の経過とともに再発することは十分にありえます。
またその子によっては放射線療法後に皮膚炎や口内炎などの放射線による障害(副作用)の様なものが出てくる可能性があります。

ただ「がん」の多くは高齢の子がなるため、放射線治療後の再発や放射線による障害でその子の生活の質が落ちてくるのが先か、その子の寿命を迎えるのが先かとを天秤にかけて考えると、外科治療を行って完治を目指すより放射線治療を行う方が良い。

という状況もあるため、放射線療法は「がん」の治療の方法としてはとても有効な手段だと私は考えています。

ただ一番の問題は放射線療法を行える施設が限られていることです。
個人の動物病院で放射線治療をできるところはかなり少なく、ほとんどが大学病院などの二次診療施設になります。
当院で放射線治療を望まれる方に関しても東京や神奈川のの大学病院を紹介させて頂いているのが現状です。

ここまで放射線療法の利点と欠点についてお話ししてきましたが、

放射線療法とは結局どういうことをするのか?
『がん』に対してどのようにして効果があるのか?

ということに関してはあまりイメージがわかないと思います。
そのため次回診察中ではなかなか話しきれない放射線療法に関してもう少し掘り下げてお話ししたいと思います。

つづく


参考文献
犬と猫の腫瘍学 interzoo
日本獣医がん学会 講演要旨集



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