院長のつぶやき55 乳腺腫瘍について ⑥

前回の続きです!

術前検査で明らかな転移所見がなし!

と確認されたら、いよいよ切除になります。

ここでまた腫瘍外科に関して少し脱線させてください。

腫瘍外科の基本は

腫瘍の取り残しが無いように確実に切除する

ということです。

せっかく手術をしても切除した後の体側の辺縁に腫瘍組織が残っていたら、その残った腫瘍が再び大きくなってきてまた悪さを始めるからです。

腫瘍の切除をした経験のある飼い主様は、そのとき獣医さんの口から『マージン』という言葉をお聞きになった方はいらっしゃらないでしょうか?

その『マージン』というのが先ほど私がお話しした腫瘍と体と境界部分、つまり「辺縁」のことです。

このマージンの部分に確実に腫瘍細胞を残さないように、腫瘍のギリギリを切除するのでなく腫瘍組織の周りの正常な組織もある程度含めて切除します。

言葉だけではイメージがつかめないかもしれませんので再び私の低レベルな絵で説明しますと、

mass1.jpg

こういうできものを


mass2.jpg


こういう風に切開をし、縫合をします!

mass3.jpg

この部分がマージンです!

切除した腫瘍を病理組織検査に出すとその結果の中にマージンについて書かれています。
マージンマイナスなら腫瘍細胞を残さず取りきれているということ。
マージンプラスなら切除した辺縁に腫瘍細胞が存在している。つまり切除した辺縁に腫瘍があるということはそことつながっていた生体側にも腫瘍細胞が残っているということになります。

そのため腫瘍切除をした後も病理検査でマージンマイナスと出るまでは安心できないのです。


腫瘍外科の基本、分かって頂けたでしょうか?
乳腺腫瘍の手術は腫瘍の数と大きさにもよりますが、他の腫瘍と比べると少し特殊かもしれません。
次回、そんな乳腺腫瘍の切除の方法に関してお話ししていきたいと思います。

つづく







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