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院長のつぶやき177 犬のリンパ腫について②

前回の続きです!

それではこれから犬のリンパ腫についてくわしくお話していきたいと思います。
今回はリンパ腫とはどのような病気か?ということを知っていただくために様々な犬のリンパ腫に関するデータをお話ししたいと思います。

まずリンパ腫の発生頻度ですが、犬の腫瘍全体の中でその発生頻度は7~24%と言われています。
そのため犬の腫瘍の中では発生する頻度が高い悪性腫瘍の一つと言えます。
当院でも年に何件かリンパ腫の診察をすることがあり、現在も治療中や治療が無事に終わり無治療で経過観察しているワンちゃんもいます。

リンパ腫の平均発生年齢は、

海外では中~高齢(5~10歳齢)
日本では8歳前後(2.8~16歳齢)

かなり幅があり、若齢でも高齢でも発生する可能性があります。

雄雌の性差によって発生率の違いはありません。

好発犬種はボクサーやゴールデン・レトリーバー、バセットハウンドなどが挙げられていますが、日本では小型犬の飼育頭数が多いため、特に何犬?というわけではなくさまざまな犬種がリンパ腫になっています。
データとしてあるわけではないですが、個人的にリンパ腫が多いなぁと思っているのはフレンチブルドックです。

よく飼い主様から

「うちの子がリンパ腫になってしまった原因は何ですか?」

と聞かれることもありますが、
リンパ腫になるはっきりとした原因は解明されていません。

現在報告としてあげられているのが 
・除草剤が関与?
・強力な磁場の影響?
・都市部の犬に多発?

などと言われています。

次回は発生部位によるリンパ腫の分類についてお話ししたいと思います。

つづく


犬のリンパ腫



<参考文献>
小動物の腫瘍診療指針 ファームプレス
犬と猫の治療ガイド2012 interzoo
Joncol特集リンパ腫最前線2008 ファームプレス 
小動物腫瘍科専門医 Oncology インターズ―

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