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院長のつぶやき173 猫のアレルギー性皮膚炎の診断と治療について⑥

前回の続きです!

それでは非ノミ非食物アレルギーの診断方法についてお話ししたいと思います。

前回お話したように猫のアレルギーは犬と違いまだ定義として確立できていません。
そのため分かっている病気を除外していく事が大事になってきます。
次のようなステップで診断をしていきます。

<ステップ1>
以下の症状の一つでも出ていたらアレルギー性皮膚炎をまず疑う。
①頭頸部のびらん/潰瘍
②自傷性の対称性脱毛
③粟粒性皮膚炎
④好酸球性皮膚炎

 ↓ ステップ2へ

<ステップ2>
皮膚の検査を行い、外部寄生虫や感染症などの除外を行う。
 → ここ外部寄生虫などが見つかればその治療を行えば改善する!

 ↓ 皮膚検査で異常がなければステップ3へ

<ステップ3>
ノミの駆除と室内での飼育を行う。(ノミアレルギーの除外)
 → かゆみが十分に減る。 
 → ノミアレルギー性皮膚炎


 ↓ かゆみに変化なし、あるいはかゆみの改善が不十分の場合はステップ4へ


<ステップ4>
除去食試験の実施(食物アレルギーの除外)
 → かゆみが十分に減る。 
 → 食物アレルギー
 

 → かゆみの改善が不十分 
 → 猫の非ノミ非食物アレルギー性皮膚炎と診断!!

このような流れで診断していきます。


それでは次回はこの非ノミ非食物アレルギー性皮膚炎の治療方法についてお話ししたいと思います。


つづく


参考文献:アトピカ内用液新発売記念セミナー資料
     アトピカ内用液新発売記念セミナーレポート


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