海外の小動物臨床現場における抗菌薬の使用

どうも!院長です。

今回私は、バイエル薬品株式会社国際セミナー2014に参加してきました。

バイエル薬品株式会社国際セミナー2014
「海外の小動物臨床現場における抗菌薬の使用」

講師:Dr.Hans-Joachim Koch
ドイツ Biekenfeld Veterinary Hospital院長
ブルノ大学特任教授
ヨーロッパ獣医皮膚科学会認定専門医


今回のセミナーの講師の方は、ドイツの民間皮膚科クリニックとしては最大の規模をほこる動物病院の院長です。その先生の皮膚病に関する知識と経験をお聞きし、大変勉強になりました。

今回は主に犬の細菌性皮膚炎に対する抗菌薬の使い方についてのお話でしたが、細菌性皮膚炎は一般の動物病院で最も診る機会の多い皮膚病です。
前回はアトピー性皮膚炎の子に対する減感作療法のセミナーでしたが、減感作療法を行っていく上でもはじめに他のかゆい皮膚病を除外診断する事が重要であり、その上でもこの細菌性皮膚炎の治療は重要になります。

◎関連ページ
院長のつぶやき「かゆい皮膚病編
かゆい皮膚病の治療方法について


今回は細菌性皮膚炎のときの選択する抗菌薬について皮膚の状態によっての使い分けについてのお話だったため、これからの治療に生かしていきたいと思います。

このセミナー内で面白かったのが、

90/60の法則

というお話でした。

これは細菌性皮膚炎のときに経験的に抗菌薬を使用していくか、感受性試験(どの抗菌薬が効くかを調べる検査)を行ってから治療をするかというお話で、

ちなみにセミナー内でこのお話はは、シェイクスピアの名言にもじられて

"To culture or not to culture - this is the question・・・"
「培養するか、培養しないか これが、論点である・・・」

と始まりました。

90/60の法則とは

<90%>
in vitro(試験管内の検査結果のこと、生体内で行った検査結果ではないデータ)で抗菌薬に感受性を示す細菌による感染症の90%は、治療に成功する。
※感受性試験に基づく抗菌治療にも関わらず10%は改善しない!

<60%>
in vitroで耐性を示す細菌による感染症の60%は、試験結果が陰性にも関わらずうまく治療できる。

というものです。

感受性試験は通常、外部の検査センターに検体を送り調べてもらいます。飼い主様にとってはどうしても費用と日数がかかってしまう検査のため、私は今まではまず通常その症状のときに効くと思われる抗菌薬を処方し、その治りが悪い際は感受性試験を行うかを検討していました。

この法則によると感受性試験を行えば高い確率で治療できる薬剤が見つかるが、感受性試験を行わなくても治療できてしまうことも多いようなので、実際の現場では検査よりも治療を優先しても大丈夫だという経験則をお話いただいたので、自分の診療の裏付けができて良かったと思いました。


以上、セミナー報告でした。
またセミナーに参加した際はこのブログを通して皆様に報告したいと思います。

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